期待の星、探巣犬プロジェクト!
ELNAでは、国際動物専門学校と共同で、探巣犬プロジェクトを行っています。
探巣犬(たんそうけん)とは、ウミガメの卵を探すワーキングドッグのことです。
犬の嗅覚は、人の1億倍ほど優れていると言われています。(匂いの種類にもよる)
ELNAが運営管理している小笠原海洋センターで、アオウミガメ産卵調査のお手伝いをしてもらうため
国際動物専門学校の学校犬とドッグトレーナーの先生にトレーニングをしてもらっています!
探巣犬プロジェクトに選ばれたのは、保護犬出身のケンシロウ君です!
なぜウミガメの卵を犬に探してもらうのか?
ELNAが運営管理している小笠原海洋センターでは、アオウミガメの保全活動のため、産卵モニタリング調査を行っています。
産卵モニタリング調査は、ウミガメの産卵巣(さんらんそう)、卵を産んだ場所を探します。
産卵巣の数を知ることで、今現在どれくらいのウミガメが産卵にきているのか、つまり現在のアオウミガメの数がわかります。
また、小笠原海洋センターは光害対策※も行っています。小笠原海洋センターがある小笠原諸島父島には、
街に近い大村海岸という海岸があります。街から歩いて行けるため、人にも人気ですが、
ウミガメにも人気の産卵スポットとなっています。
この大村海岸で大きな問題となっているのが光害(こうがい)です。
砂の中から生まれたばかりの赤ちゃんカメは明るい方を海と認識して向かっていく習性がありますが、
大村海岸では、街の明かり(自販機や飲食店の明かりなど)が近くにあるため、
赤ちゃんカメが道路や排水溝などに迷い込んでしまい、海にかえれなくなってしまいます。
これを光害といいます。
この光害を防ぐため、小笠原海洋センターでは大村海岸で産み落とされた卵をふ化直前に小笠原海洋センター内の敷地に保護し、真っ暗な海岸で放流しています。
毎年、卵を確実に保護するため、大村海岸では産卵シーズンになると夜の8時から深夜2時ごろまで夜間パトロールを実施し、
産卵場所の記録をしています。
産卵モニタリング調査も大村海岸の光害問題も、人の目で産卵場所を探しているのですが、
どうしても見逃しが発生してしまいます。
そこで、嗅覚が優れている犬にウミガメの卵探しをお手伝いしてもらうことになりました。
この探巣犬プロジェクトは、今年度から初めて実働します!
今後も報告をアップしていきますので皆様応援の程宜しくお願い致します!