ウミガメの漂着・混獲を調べる

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ストランディング・混獲とは?

「ストランディング」とは、本来海にいるはずの海凄哺乳類やウミガメ類が、生死を問わず海岸に打ち上がったり(座礁、漂着)、湾や河口、網に入り込むこと(迷入)を言います。 関東周辺におけるウミガメ類ストランディングの場合、海上で死亡した個体あるいは衰弱した個体が海岸に漂着することが多いです。

魚網などに入り込んだ場合は「混獲」という言葉を用いています。

ELNAでは、関東周辺におけるウミガメ類のストランディングおよび混獲の調査を実施しています。2012年から2015年までは地球環境基金の助成を受けて、 関東沿岸域および東北沿岸域のウミガメ死亡漂着個体に蓄積する放射性物質(ヨウ素、セシウム)のモニタリング調査を実施しました。また、2019年より地球環境基金の助成を受けて、ウミガメと海洋ゴミの関連性の調査しています。

海岸に漂着したウミガメの個体を発見した場合は、 お手数ですが、こちらのフォームからご連絡ください。

KAMEST(ウミガメ死亡漂着マップ)

ウミガメの死亡漂着状況をマップ上で一部公開しています。

ストランディング個体から学ぶこと

異臭を放ち、腐敗ガスで膨れ上がったストランディング(漂着)死体は、一般に「海岸に漂着した粗大ゴミ」として処理されることが多いようです。ストランディング死体を取り扱うには、関係機関への届出など煩雑な手続が必要な場合がありますが、それらを調査することでウミガメや海洋に関する様々な情報を得ることができます。死因や減少要因を知るためだけではなく、明らかになっていないウミガメの生態を解明するためにも貴重な資料となります。

これまでの調査により、関東3県(茨城、千葉、神奈川)だけで年間約100-200頭のストランディングがあることが分かりました。これは日本全体のストランディング情報数の約3分の1に相当します。

また、関東周辺に漂着するアカウミガメは、未成熟個体の割合が西日本に比べて高いことが判明してきました。日本沿岸でふ化したアカウミガメは、海流にのって太平洋を横断し、カリフォルニア半島の沖合いで成長した後、再び日本沿岸に戻ることが知られていますが、関東周辺はその玄関口であると推測されています。

ELNAのストランディング・混獲調査

ウミガメの生態の解明
・ウミガメの生息域や索餌傾向の解明
・国内で最も漂着が多い関東での死因の特定
・他団体や研究者との共同研究
・得られた知見や情報の公表、一般への普及啓発活動 →事例:2019年度2021年度-1、2021年度-2
・人材育成→活動例1,活動例2

社会課題解決&ウミガメ生態に関する調査
・海洋ゴミの摂取傾向と因果関係 →事例:2019年度2020年度2021年度
・マイクロプラスチック摂取状況 →活動例
・ウミガメ放射能汚染モニタリング調査(2012年-2014年度)
・人材育成 →活動例

調査ウミガメの事例
軽石を食べていたケース(2021年11月)
オサガメ漂着(2021年7月)
久々にゴミを大量に食べていたカメを調査(2020年10月)
クロウミガメとの交雑種疑惑があった個体(2020年4月)
珍亀!子ガメが生きていたケース(2017年7月)

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