ウミガメ調査はハードワーク!~ELNAスタッフの現地体験記~
ELNAはウミガメの保全や調査を行っています!!!
その「調査」って実際どのようなものなのでしょうか??ウミガメの調査?何をどう調査するの?というのはなかなかイメージがつきにくいですよね。
ということで、ELNAスタッフ岩井の初めての調査(ふ化後調査)をレポートします!
さて、ここはインドネシアの首都ジャカルタから、バスとフェリーと漁船を乗り継ぎ丸一日がかりでたどり着くウミガメの産卵地。
とっても小さな島ですが、タイマイというウミガメがたくさんやってきます♪♪
※タイマイとは、べっ甲を目当てに乱獲されたウミガメです。ワシントン条約で取引が禁止になるまでは、日本が約200万頭分のタイマイを輸入していました。
黄色い番号札がついている棒の下が産卵巣(タイマイの卵がある)です。
たくさん棒が立っています!
誰が棒を立ててくれたのかと言うと・・・こちらのヌシさん!インドネシアの島に在中しているスタッフです。とっても働き者です!
このヌシさんがいつタイマイが産卵に来たのかを記録してくれているので、75番はふ化しているので掘る、200番は最近産卵したので掘らない・・・というのが分かります。調査では、ふ化後の産卵巣を掘っていきます。
基本的には素手で掘っていきます。
砂がどんどん爪のピンクの部分をおしてくるので、深爪になりますし、手も真っ黒になります・・・このボロボロの手が頑張った証!
ゴミが埋まっていたりもするので、慎重に掘ります。ガラスが埋まっていました。あぶない・・・!
最初は、とにかく指先がヒリヒリ痛い!(平然と手際よく掘り進めていくベテランスタッフやインドネシア人スタッフ達には感服!)
そんな私も、これを数日続けていくと、指紋がなくなり、指先の皮が厚くなります。また、土の感触ででふ化殻がどのあたりにあるのか見当がつくようになります。ちょっぴりパワーアップ?!
ふ化殻がありました!見つけた箇所をどんどん掘り進めていきます。
掘っていて気付いたのは、ふ化殻が根っこの下にからまっていることが多い・・・ということ。ふ化殻の栄養分を植物の根っこが吸収しているのですね。このように、ウミガメは海から陸へと栄養分を供給しているのです。
いっぱいありました!1つの産卵巣で約130個!ここの産卵巣では、たくさんの稚ガメが海へ旅立っていったようです。
はぁー疲れたー!さて、お水でも飲むかな!ゴクゴク・・
これで掘る作業は終了です、が、掘った後が大事!この産卵巣では何個の卵がふ化したのか?ふ化しなかったのか?カニにやられた?トカゲにやられた?どこまで発生したのか?などを1つ1つ調べます。
時には、高波で卵が全部水没してしまい、ふ化しなかった卵がそのまま出てくることも(少し悲しい気持ちになります)。しかし、海水を被ったはずなのに、ふ化している産卵巣もあります。ウミガメの生命力を感じました。
これを繰り返していくことで、島全体でのふ化の状況を把握することができます。
掘っていると、地上に出られなかった稚ガメを発見することもあります。砂浜にちょこんとおいてあげると、元気に海へ向かっていきました。
調査は、朝から夕方まで。お昼休憩をはさみ続いていきます。
全部で何巣調べるのかは、島によって違います(みんなで1日に頑張って70~100巣ぐらい調査できれば好成績!)。調査はなかなかハードワークですが、このような調査があって、ウミガメの生態や保全活動の状況がわかり、次に繋げていくことができるのです。
ELNAの調査はつづく!!!
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