【オサガメ】活動地の近況 Jeen Syuap海岸
8月に入り、ヒメウミガメの産卵はほぼ見られなくなっているであろうインドネシア西パプア州について、近況報告です。
*コロナ禍の影響により、なかなか現地訪問出来ない状況が続いており、投稿内の写真は全て過去のものになります。
ジェンシュアップ海岸周辺の地域一帯には、2グループのオサガメが産卵にやってきます。
北太平洋の夏にあたる時期に産卵するグループと、冬に産卵するグループです。
夏のグループは広大な北太平洋または東シナ海を餌場にしており、冬のグループは南半球の海(アラフラ海やオーストラリア東側やニュージーランド等)を餌場としています(Benson et al. 2011)。
ここ、ジェンシュアップ海岸は、昔は冬のグループしか産卵にやってきませんでしたが、今は2グループとも産卵にやってきます。
2021年は、前年と同程度の産卵が見られ、2グループ*とも同程度くらいの産卵数が見られました。
*産卵の時期から、グループを推定
ELNAの2つあるオサガメ活動地のうち、もう一方のワルマメディ海岸は、産卵が減少する一方ですが、ここジェンシュアップ海岸は大きな減少が見られず、産卵数はあまり変動なく安定しているかなという印象です。
数が「安定」していると聞くと安心しますが、あくまで現時点であることと1つの海岸での事象です。
オサガメは結構な距離の海岸を産卵場所として移動するので、油断は禁物。
長期的な動向を引き続き見守っていきたいと思います。
ちなみに近況として、2022年、1~5月は昨年と同数くらいの産卵が見られています。今後の報告が楽しみです。
現在、寄付サイトGive Oneにてオサガメ保全活動継続のための募金を募っています。
ご寄付いただいた皆様、応援コメントも誠にありがとうございます!
目標額を達成するためには、少しでも多くの皆様からのご支援、また拡散のご協力が必要です。
引き続き皆様からの温かいご支援をお待ちしております。
▶ オサガメ寄付サイト https://giveone.net/supporter/project_display.html?project_id=2039