ジャワ海タイマイ保全の現状と支援のお願い
こんにちは、タイマイ担当の井ノ口です!
みなさまにご支援金をいただき、みなさまの代わりにタイマイ保全活動を主導させていただいております。今日は活動内容のご報告をします!
ミッション&やったこと
ミッション
まず活動のミッションは、絶滅寸前(critically endangered)といわれるタイマイを絶滅から救うことです!具体的には、タイマイの子孫を沢山生み出すことです。
やったこと
ジャワ海のウミガメは、卵の採取が今一番の絶滅危惧要因です。95-2008年にタイマイ産卵地ほぼ全域(503海岸)調査しましたが、99.98%の卵が食用として販売するために採取されていました。ELNAは今まで卵を採っていた人を保護監視員として雇い、産卵された卵を自然ふ化させる活動を続けています。
今特に力を入れていること
①稚ガメを増やすこと
活動資金は限られていますが、その中で少しでも多くの子孫を生み出す努力をしています!
具体的には、ミズオオトカゲ食害対策の実施、保護状況(監視状況)の改善、取得データ内容の改善(死亡原因把握のため)をやっています。
②インドネシア全域の生息状況を知ること
全体の状況を知ることで活動内容の見なおしを図ります
2015年から、特に①の努力を続けてきました。下グラフのように成果が出ています。
※補足:ふ化後調査で確認できた数。実際はもう少し+αがあります
アジア最大、インドネシアのタイマイ保護状況
ELNAが保護出来ているタイマイの割合は29.2%です。(IUCN2008評価結果の推定雌ガメ産卵数と比較)
ELNA以外、タイマイの保護は基本おこなわれておりません(あっても小規模産卵地)。絶滅危惧度合が比較的軽いアオウミガメの保護はされているのに、なぜタイマイに目を向けられないのか、不思議でなりません。現在もこの状況にほぼかわりないはずですが、2017年から開始した活動地以外の生息状況調査で再確認途中です。
これからやること
ELNAの活動地ではタイマイを増やすという成果をだしていますが、2割まで減ってしまった数を回復させるにはまだ努力が必要です。
下のグラフは、20世紀と比較した現在の状況です(産卵巣数)。青色がELNA活動地、オレンジが活動地以外のインドネシアです。灰色で示した20世紀の数まで戻すにはまだ努力が必要です。アジアの繁殖グループであるというより広い視点を持ち、活動地外の情報収集をしつつ回復に向けて少しでも沢山の成果を上げていけるよう努めて参ります。
※オレンジは推定値(IUCN2008評価の推定値を利用。年別数値は不明だが、Tanaka etl.2012より1996-2009の間は減少傾向にあることが分かっている)。20世紀の推定値はオレンジを80%増にした数値。
オレンジの部分は、インドネシア人に食用として卵が盗られている部分です。灰色は20世紀にべっ甲目的で乱獲され日本に輸出されました。
現在青色の部分しか未来につながる子孫を生み出す部分がありません。
ELNAはインドネシアでも最大規模の繁殖地を2島抑えています。他にも産卵が多い島で活動しており、徐々に増えてきています。
この活動を継続するため、現在最低でも年間+600万円の継続支援を集める努力をしています(4年後までに集めないと活動の継続が厳しくなります)。
ELNAの活動がなくなれば=インドネシアのタイマイはいなくなる運命です。
是非、新たなご支援また既にご支援いただいている皆様にも引き続きのご支援を、どうぞよろしくお願い致します。
◆タイマイ保護活動支援はコチラ→ 月1,000円(年12,000円)※島オーナーというネーミングで支援募集しています
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※詳しくはお問い合わせください info@elna.or.jp
※参考:ウミガメ保全はなぜ必要か?