国際ウミガメシンポジウム@アメリカご報告

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2月2日から8日まで、アメリカ、サウスキャロライナ州のチャールストンで開催された国際ウミガメシンポジウムに参加してきました。最初の2日間はワークショップが開催され、4日が地域ミーティング、5日-8日が口頭とポスターの発表です。

ELNAからは菅沼と近藤が参加し、2日の”Does what we do matter?”と”The Global Male Sea Turtle Initiative: Adding Males to the Conservation Equation.”ワークショップに参加し、発表とディスカッションをしてきました。4日は、Oceania/Pacific Islands Reginal MeetingとEast Asia Regional Meetingに参加しディスカッションを行いました。

 

↑ワークショップの様子

↑菅沼が発表中

6日の航航法・回遊・母浜回帰の特別セッションで、”Orientation of Sea Turtle Embryos in Early Developmental Stages and Influences of Rotating Eggs. (ウミガメの初期胚の方向と卵の回転の影響)”というタイトルで口頭発表を行いましたが、これを理解できたのは長年フィールドワークを調査してきた数人のみでした。

これは、ウミガメのインプリンティングの機能を明らかにしたものであり、世界で初めてそれを言及したものです。また、卵の回転により初期胚が方向を持たないことを証明し、現在世界で行われている移植で生まれた稚ガメ、母浜回帰しない可能性を示唆したものでもあります。

↑発表中の近藤

今回は、今までのように水中での行動や混獲問題、保護に関連する調査などの他に特別セッションとして、遺伝子、回遊と母浜回帰、ウミガメ保護の将来という3つがありました。ウミガメの研究や保護に関して、細部にわたり様々なことが解明され始めている感があります。

中でもDNAを標識にして成熟年数を求めたものとか、血液のタンパク質で雌雄判別できることなど、全く新しい見地も多くみられました。さらに、ゴミ問題では、ふ化稚ガメのプラスチックごみにより死亡率が致命的に高まり、個体群を脅かしているという調査結果もありました。

ワークショップや地域ミーティングも、これまでは時間つぶしの肝がありましたが、現在のウミガメ個体群の保全について、真剣にディスカッションが行われ始めたことに、ウミガメ界がやっと動き始めたということをひしひしと感じたシンポジウムでした。

ELNAのこれまでの実績で、そうした動きの大きな原動力の一つであることを実感し、今後のウミガメ界に対する責任の重さを感じたシンポジウムとなりました(菅沼)

↑出展者コーナーは休憩時間になると賑わっていました。

↑レゴ?!なんとカッコいい!!

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