ウミガメの見分け方!アオウミガメとアカウミガメの違い

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世界にはウミガメが7種類います。その中でも、日本人にとってなじみ深く、水族館でもよくお目にかかるアオウミガメとアカウミガメをご紹介します。それぞれ特徴があるので、ぜひ覚えてください!

◆アオウミガメ

英名:green turtle

小さい頭につるっとした甲羅が特徴です。甲長(甲羅の長さ)は大人で80-100cmぐらいです。

名前の由来

アオウミガメは、食用に世界中で乱獲された歴史があり、その脂肪が青い(green)ことから、アオウミガメと呼ばれています。見た目が青いからアオウミガメ・・・!というわけではないのです。なので、黒っぽい、赤っぽい、茶色っぽい、などいろいろな色の個体がいます。

※今も世界各地で卵や肉目当ての乱獲が続いていている絶滅危惧種です。

日本での産卵地

小笠原諸島が日本最大の繁殖地です。八丈島や屋久島にも産卵にきます。アカウミガメと比べると、あたたかい海を好みます。

食べ物

草食系のウミガメです。海藻や海草を食べます(ちなみに、ウミガメの多くは肉食性!)。子ガメの時は雑食性で、エビやクラゲなども食べます。

生まれたばかりの赤ちゃんガメ

若い個体は、甲羅に放射状の模様が出てきます。とてもキレイです。色は赤っぽいですが・・・アオウミガメです!

時折、浜辺で甲羅干しをする姿が見られます。ハワイでもよく甲羅干しをしている姿が見られ、そのほとんどがアオウミガメです♪

アオウミガメ
成熟した個体です。小さい頭とツルンとした丸い甲羅が特徴。

◆アカウミガメ

英名:Loggerhead turtle

大きな頭が特徴で、英名のLoggerheadも頭が大きいという意味を持っています。甲長は70-90cmぐらいで、アオウミガメよりも一回り小さいぐらいの大きさです。

名前の由来

こちらは、赤っぽい見た目からアカウミガメと呼ばれています。アオウミガメと同様にアカウミガメも絶滅危惧種です。

日本での産卵地

九州、四国、東海など、本土の各地で産卵をします。宮城県まで産卵することもあります。日本は北太平洋地域のアカウミガメ産卵地の北限です。

食べ物

肉食系のウミガメです。エビやカニが大好物!アゴの力がとても強いです。

顔に迫力(&愛嬌)があります!

子ガメの頃です。甲羅がアオウミガメと比べるとデコボコしています。

◆見た目の細かい違い~マメ知識~

頭部の鱗板の枚数で判別することができます。

頭の鱗板が2つにわかれているのがアオウミガメ。※赤っぽい色をしていますが、アオウミガメの若い個体です。

頭の鱗の模様が5つに分かれているのがアカウミガメ。

また、甲羅の形や鱗の数も違います。

丸いのがアオウミガメ。ハートっぽい形をしているのがアカウミガメです。

まとめ

細かく見るとこのような違いがあります!が!例えば、ダイビングでウミガメに出会った時に、とっさに鱗の数を数えるのも至難の業・・・人間にも個性があるようにウミガメ達にも個性があります。また、地域によっても違いがあります。色や模様だけではなく、ぜひ総合的に判断してくださいね!(横浜事業所 岩井)

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