タイマイ保全活動地 調査体験記~ボランティア参加の方より~

Pocket

タイマイ保全活動地で調査ボランティアに参加してくださった学生さんから感想をいただいたので、紹介します。
体調を崩しながらも一生懸命活動に協力いただきました。★★

=========================
【インドネシア 産卵調査 体験記】  by Makoto
私は約2週間ELNA様の孵化後調査に同行させていただきました。調査地はインドネシアのキマール島とセガマ島。
これらの島はウミガメの一種であるタイマイの世界的にも貴重な産卵地。そのような場所で調査のお手伝いをさせて頂けるというのは大変貴重なことでした。
孵化後調査とは簡単に言えば稚ガメがどのくらい孵化できているか、またできなかったとしたらその原因は何かということを調査することです。そのために孵化後のウミガメの巣を掘って、卵の殻や卵そのものを取り出して確認していきます。巣は卵を傷つけたり割ったりしないように手で慎重に掘っていきます。タイマイの巣の深さは約40cmで、日本で産卵するアオウミガメと比較すれば浅い方なのですが、それでも掘るのは大変です。時には地面に寝そべって、アイレベルが水平線より下になることもありました。確認作業も、これは正常に孵化できた、○○に食べられた、××の段階で成長が止まった、など卵の一つ一つを目視で確認して、記録していきます。しかも調べる巣は数十ではなく数百に上ります。それほど膨大な数の巣も、一つ一つ目印となる番号付きのタグを巣の近くに設置することで位置や日にちを管理しています。

このように調査も管理も多くのことが基本的には手作業で行われます。これはとても地道で大変です。しかしそれでもELNAの方はもちろん、調査に協力してくれる現地の方も一生懸命に、真剣にやっておられます。現地の方は国民性もあってか、インドネシア語が全くと言っていいほどわからない私にもとてもフレンドリーに接してくれました。
もちろん大変だったことは調査だけではありません。日々の生活も小さな島なので不自由することもあります。しかしそんな環境に2週間おかれて、私はウミガメについて色々学べたのはもちろん、他にもたくさん貴重な経験をすることができ、少しは一人間として成長することができたと思っています。特に調査中は毎日が大変でしたが充実していました。普段は日々をただ何となく過ごしている私にとってこれは新鮮で、帰国したその日から、毎日何か一つ、小さいことでもいいから成果を残して終わらせたいと考え行動するようになりました。上手くいかない日もありましたが、そのたびにその日を振り返って次の日こそ、と反省しています。小さいことかもしれませんが、どうやら私はインドネシアでの経験のおかげでその後も成長ができているようです。   了
=========================

★★以上、Makoっちゃんでした。
日常と異なる無人島生活に耐え(しかも1日延びるハプニング有り)、調査地を離れる日には海況悪くてずぶ濡れ。「もう、笑うしかないっす」と言ったMakoっちゃんの笑顔がとっても印象的でした。
★★調査にご協力、本当にありがとうございました!★★

関連記事

  1. プスムット島の近況(2021年)
  2. ある優秀な現地監視スタッフのお話し
  3. 2000回の産卵が周囲たった1.4kmの小さい島に集約!重要な産…
  4. インドネシア調査日記part.4
  5. プナンブン島の近況(2021年)
  6. 2015年セガマ・ブサール島の報告
  7. タイマイ活動地は4ヵ所とも違う個体群であることが明らかに!
  8. momperang モンペラン島タイマイ保全プロジェクト
PAGE TOP