ドローンで上から見てみると(小笠原)
昨今、動物の調査手法として人工知能やドローンといった新たな技術が導入され、動物たちの今まで明らかにされていなかった新しい一面を私たちに見せてくれています。
小笠原海洋センターでは新たな取り組みとして、東京農工大学と共同の下、特別な許可を得たうえで製氷海岸の沿岸でドローンを飛行させ、湾内のアオウミガメの調査を行っています。
カメたちを上から見ることによって様々な発見があります。
おがさわら丸が停泊する二見港の近くには枝サンゴが大きく広がった場所があるのですが、このエリアは産卵を控えているとみられる母ガメたちで賑わっていることが分かりました。
波に揺られながら休んでいる個体や、まるで挨拶でもしているかのように互いに向き合って顔合わせする個体など、ドローンによってカメたちの新しい一面を観察することができました。
多い時には一度に20頭ほどが集結する様子が見られます。
アオウミガメの甲羅は丸く、黒く映るために、その姿はゴマ粒がうじゃうじゃと動いているようで面白いです。
他にも、交尾の様子をはっきりと観察できたり、尾の長さによって浮かんでいるカメの雌雄を一目で判別することができたりと、ドローンによる発見に日々驚かされています。
新たな技術によって私たちの暮らしはより便利になるなど、少しずつ変わりつつあります。
未来の海洋センターの活動も、新たな技術によって今とはまた異なった姿となっているかもしれません。